第4章 調査及び審査手続 

(調査)
第9条  

 計算機資源の利用に関して違反行為の疑いが生じ、当該計算機資源を管理・運用する部局から、東京大学情報倫理委員会規則第2条第5号に基づく対応依頼が委員会に行われた場合には、委員会は、すみやかに事実の確認に努め、必要に応じ証拠等の確保又は保全を行う。

2 違反行為が疑われるユーザ(以下「被疑ユーザ」という。)が特定されていない場合、委員会は被疑ユーザを特定するために適切な措置をとることができる。

3 前2項の措置にあたっては、委員会は、当該違反にかかわる関係者に対して、事情の説明又は資料等の提出を求めることができる。

4 ユーザが所有又は管理する証拠等を委員会が確保又は保全するにあたっては、原則として当該ユーザの同意を得なければならない。ただし、証拠隠滅のおそれなど緊急の必要がある場合には、ユーザの同意を得ることなく資料等の確保又は保全のための措置をとることができる。この措置については、当該ユーザに通知するよう努めなければならない。

5 調査に際して確保又は保全された証拠等は、調査又は第12条以下に規定する審査手続の終了後に権利者に返却しなければならない。ただし、証拠等が内容又は取得方法において違法なものである場合には、この限りでない。証拠等が複製である場合は、当該複製を破棄又は消去することで返却に代えることができる。

(緊急措置)
第10条   違反行為の疑いが生じ、被害の拡大防止又は事実関係の調査のために必要と認められる場合には、委員会は必要最小限度の範囲で緊急の措置をとることができる。

2 違反行為の疑いが生じ、被害の拡大防止又は事実関係の調査のために必要と認められる場合には、前条及び前項の規定にかかわらず、情報基盤センターは、必要最小限度の範囲で緊急の措置をとるこができる。この措置がとられた場合においては、情報基盤センターは、速やかに、当該違反行為を管轄すべき委員会又は審査会に報告し、その了承を得なければならない。

3 第1項又は第2項に基づき緊急の措置がとられた場合においては、被疑ユーザ及び重大な影響を受ける可能性がある者に対して、速やかに通知するように努めるものとする。

4 第1項及び第2項の規定は、東京大学コンピュータ緊急対応チーム(UT-CERT)規則に基づきとられるUT-CERT及び部局CERTによる緊急対応を妨げるものではない。

(警告)
第11条  違反行為の可能性があると認められる場合、委員会は、被疑ユーザに対して警告を行うことができる。

2 前項の警告を行う場合、委員会は、被疑ユーザに陳述又は弁明の機会を与えることができる。

(審査手続の開始)
第12条  委員会が相当であると判断した場合には、被疑ユーザに対する処置を決定するため、審査手続を開始する。

2 審査手続は非公開で行う。

(簡易手続)
第13条  被疑ユーザの陳述において、違反行為を自ら認め、当該ユーザにより審査手続の放棄が文書によってなされた場合は、簡易手続として扱い、次条の手続を経ることなく委員会は事実認定及び第7条に規定する処置についての決定を行うことができる。

(審査手続)
第14条  審査手続において、被疑ユーザは自己のために事実を主張し、証拠の提出等必要な防御の機会を与えられる。

2 委員会は、被疑ユーザの申し出に基づき、又は職権により、被疑ユーザのために補佐人若しくは証人を認め、又は鑑定申請を行うことができる。

3 委員会は、違反行為の被害者及び関係者に対して、意見陳述又は証拠提出の機会を与えることができる。

(処置の決定)
第15条  委員会は、事案の解明のために必要な審査を終えたときは、手続を終結し、事実認定及び第7条に規定する処置についての決定を行う。

(懲戒処分等との関係)
第16条  教職員による違反行為が東京大学教職員就業規則第38条に規定する懲戒処分の要件に該当し若しくは職務上の義務違反として監督上の措置が必要とされる可能性がある場合、又は学生による違反行為が東京大学学部通則第25条若しくは東京大学大学院学則第42条に規定する懲戒に相当する可能性がある場合には、委員会は事案を被疑ユーザが所属する部局の長に通知しなければならない。この場合において、審査手続を中止することができる。

(関係者への説明)
第17条  委員会は、委員会に対して違反行為の通知を行った者、違反行為の被害者及び関係者に対して、その求めに応じ、調査及び審査手続の進捗状況並びにその結果について適切な時機に適切な範囲の説明を行うように努めるものとする。

第18条  この規則に定めるもののほか、情報倫理基準、調査及び審査手続に関し必要な事項は、委員会が定める。